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■通訳/翻訳のお仕事発見! No.32 09/25 投稿紹介:大翻訳家の理念
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□━2004/09/25 第0032号━━━━━━━━━━━━━━━━━━読者数13600部━□

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▼「大翻訳家の理念」平岩大樹(通訳翻訳館)

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■◇「大翻訳家の理念」
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 中国の経済成長を「脅威」だとか、「機会」だとかいっている人間は傲慢病の末期
患者だ。日本は中華文明から多大な恩恵を受けてきたし、中華文明の「寛大さ」がな
ければ、いまの日本などない。その歴史をすっかり忘れ、先人の偉業も忘れるから幻
想にとりつかれる。

 中国は数千年前から「大国」だったし、これからも「大国」であり続ける。「脅威
」だとか、「機会」だとか声高に叫んでいる人間は、嫉妬心と恐怖心にとりつかれて
いる。恐れることなど何もない。中国と日本は数千年にわたって共存共栄することが
できたし、これからも共存共栄することができる。歴史はそれを証明している。

 中国の経済成長を「脅威」だとか、「機会」だとかいって叫んでいる人間の考えは
、こうだ。「日本には優れた技術がある、だが中国に追いつかれる」、「日本のハイ
テク分野は、中国に真似できない」、「日本は、中国にできないことをしなければな
らない」などなど。

 歴史を紐解けば、中華文明をつくりあげてきた人は勤勉で優秀だった。火薬、羅針
盤、印刷術をはじめとする大発明を生み出したのも中国だった。中国は、日本が持っ
ている優れた技能、技術を驚くべきスピードで吸収できるし、実際そうなっている。
日本にできて、中国にできないことなど何もない。そう考えて間違いない。

 中国は日本から学んだものを独自に発展させ、磨きをかけることだってできる。中
国は、けっして劣ってはいないし、遅れてもいない。中国は中国なのである。どこか
で借りてきた「モノサシ」で中国を計ってみても、中国は中国でしかない。なぜなら
、中国は数千年前から「大国」だからだ。

 この事実を忘れるから、中国の経済成長を「脅威」だとか、「機会」だといって騒
ぐことになる。日本は傲慢病にかかっている。日本は異文化、異文明の多様性を認め
、謙虚に学び続けることの大切さを忘れた。「和の理念」も忘れ、中国を敵視したり
、アジア諸国を軽視したりする。

 傲慢病の傲慢ウィルスは人間だけでなく会社、社会、文明にも感染する。傲慢ウィ
ルスに感染して傲慢病になると、必ず衰退して崩壊する。傲慢ウィルスは成功したり
、勝利したときに襲ってくる。

 大成功や大勝利は傲慢ウィルスを強力に引きよせる。日本は戦後復興という大事業
に成功した。だが、傲慢病にかかった。日本の傲慢病は治療されることなく放置され
、現在にいたっている。

 傲慢ウィルスは数々の大文明を滅ぼしてきた最強のウィスルだ。古代ローマ帝国も
、古代イスラム帝国も、この傲慢ウィスルにやられた。傲慢ウィスルは隔離すること
もできなければ、絶滅させることもできない。医療技術がいくら進んでも、テクノロ
ジーがいくら進歩しても傲慢ウィスルは、けっしてなくなりはしない。

 先人たちは宗教や道徳をもちいて傲慢ウィルスと闘ってきた。傲慢病を予防する方
法は、宗教や道徳のなかで繰り返し唱えられている。正直、誠実、謙虚、忍耐、勤勉
などの教えは、たしかに傲慢病を予防してきた。

 傲慢病は不正直、不誠実、怠慢、軽視、蔑視といった症状をともなって発症する。
傲慢病が悪化し末期状態になると、ハッタリやごまかしが蔓延し会社全体、社会全体
が腐りはじめる。危機を危機として認識できなくなり、有効な対策や予防処置が実施
されず、放置される。

 日本人なら、だれでも知っている大翻訳家がいる。知らない人は、まずいない。子
供から老人まで、爆発的な人気がある。その大翻訳家は、多くの人を魅了し、ときに
は人の心を狂わせる。日本人の日常生活に深く入り込み、静かにこちらをみつめてい
る。

 一万円札に刷り込まれた福沢諭吉は、教育者であり、学校経営者でもあった。日銀
のホームページには「啓蒙思想家」として紹介されているが、福沢の偉業は翻訳にあ
り、近代日本の土台をつくった大翻訳家である。福沢は西欧文明と日本文明の本質を
見抜き、西欧の「智」と日本の「徳」を調和させて「智徳」とし、新しい日本を創造
していけと説いた。

 「徳」は古代中華文明と古代日本文明の融合によって生みだされたイノベーション
だ。中国に「飲み込まれる」とか、中国を「取り込め」とかいう議論はピントが外れ
ている。中国は日本を飲み込まないし、日本は中国を取り込めるほどの「大国」じゃ
ない。数千年にわたって共存共栄してきた史実を、いま見つめ直せば何をすべきかは
、はっきりしている。

 ちょうど1400年前、聖徳太子は憲法十七条を制定し、憲法第一条で「和をもっ
て貴し」と定めた。聖徳太子は古代中華文明と古代日本文明の本質を見抜いた。だか
ら「和の理念」を第一条にもってきた。

 古代中華文明の陰陽思想を理解し、憲法十七条を制定した聖徳太子も、大翻訳家だ
った。聖徳太子が制定した「和の理念」は「徳」を生み出し、「智徳」となって現代
日本に受け継がれている。

 一つの市場、一つの世界にむかって突き進むグローバル化は、お互いの多様性を認
め、尊重し合う理念を必要としている。アジアの扉をひらき、一つの市場、一つの世
界にむけて必要な理念は「和の理念」だ。日本人は、このことを自覚し、先人たちが
営々と築き上げてきた文化、思想、理念から学び、驕ることなく世界の多様性を学び
続けなければならない。

(平岩大樹=通訳翻訳館)

[この記事は通訳翻訳館ウェブサイトにも掲載されています]

 ◇掲載記事
   http://www.ithouse.net/japanese/column/doc/20040616.htm

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