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通訳翻訳ビジネスレポート No.03 2002/08/28 投稿:人間型通訳ロボットは実現するか
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◆━2002/08/28 第0003号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

◇◇通訳翻訳ビジネスレポート◇◇
    http://www.ithouse.net/
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆


◇目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<投稿記事>
 ◆「人間型通訳ロボットは実現するか」

<書籍紹介>
 ◆『ロボット入門』舘 すすむ(著)
  ◆『ロボット21世紀』瀬名 秀明(著)

<編集後記>
 ◆「秋のおとずれ」

<投稿原稿募集要項>
 ◆「あなたのご意見大募集中!」


<= 投稿記事 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「人間型通訳ロボットは実現するか」
■■………………………………………………………………………………………………

 本田技研工業(ホンダ)から世界初の人間型自律二足歩行ロボットが発表されてか
らはや5年半。政府機関の研究所ではなく民間企業、しかも車を作っている「あのホ
ンダ」から二足歩行ロボットが生まれてくるとは予想もしなかった。てっきり海外の
研究所あたりで密かに軍事開発されているものと思い込んでいたので意外だった。

 『機動戦士ガンダム』等のロボットアニメを見ていた世代が大学の理工学部に入学
し「二足歩行ロボットの試作品らしきものを熱心に製作している」という話を聞いた
ことはあった。それでも企業と大学が共同で人間型二足歩行ロボットの開発をすすめ
るという話は聞かなかった。

 実際、ホンダでの人間型自律二足歩行ロボットはすべて自社開発だ。ホンダでのロ
ボット開発史は、産業ロボットが登場する1970年代までさかのぼることができる
。当時、コンピュータ制御技術の進歩によって大手自動車会社の車体組み立て工程に
溶接ロボットがぞくぞくと設置されていった。

 ホンダではグループ会社のホンダ工機を通じて1973年、ホンダの第一号ロボッ
ト「HRB600」を独自開発する。この「HRB600」が実際に設置されたのは
一台のみで、ボンネット溶接ラインに使われただけだった。だが、車体一台あたりの
生産コストを削減し品質向上を実現するため、溶接ロボットを積極的に開発・導入し
ていった。

 76年、フロア・マルチ・ロボット溶接ステーションマシン。79年、溶接作業別
に機能していた14台のロボットを統合したロボットステーション。84年、天井走
行式溶接ロボットを開発し、高集積・高密度型の車体溶接システムを完成させる。こ
れによってホンダは多機種少量生産、変化即応生産を実現。世界一の省スペース溶接
ライン工場を作り上げた。

 その後、更なる高い目標をぶち上げ、ヒューマノイドロボット開発が始まる。それ
が「AISIMO(アシモ)」の原型となる「E0」だ。「E0」は86年に開発さ
れ、その後「E」ではじまるEシリーズは「E6」を最後に93年まで研究された。
Eシリーズは二足歩行の原理を研究し「動歩行」、「階段の昇り降り」、「斜面歩行
」、「またぎ」を実現し二足歩行技術を確立した。

 腕と胴体がついて人間型ロボットになったのは「P1」からはじまるPシリーズ。9
3年から開発が始められた。この「P」ではじまるPシリーズには「P1」、「P2」
、「P3」があり、それぞれ人間型ロボットのモデル第1号機としての「P1」、世界
初の人間型自立二足歩行ロボットとなった「P2」、完全自律人間型二足歩行ロボット
「P3」という特徴がある。

 最新モデルの「AISIMO(アシモ)」は「P3」の後継モデルで2000年に
公開された。全高120cm、重量43kgと「P3」よりも軽量・小型化され、携帯コ
ントローラーでの操作が可能になっている。2000年の12月にはIBM製の音声
認識・発話機能プログラムを搭載し簡単な受け答えができるようになった。2001
年4月からはアシモのレンタルサービスが展開されている。

 一方、「自動音声翻訳システム」はATR音声翻訳通信研究所が独自に研究・開発
を進めてきた。すでに研究用の日英双方向音声翻訳システム(ATR−MATRIX
)が開発されており、市販ノートパソコンにもインストールできるものになっている
。ただし、ATR−MATRIXは研究用の音声翻訳システムであり一般に販売され
ていない。

 ATR−MATRIXは自然な話し言葉を音声翻訳するシステムで、話者登録や音
声登録を必要としない。システムは音声認識、言語翻訳、音声合成、対話処理の技術
で構成されている。いまのところ音声翻訳の対象は旅行会話だけに限定されており、
その翻訳性能はTOEIC(国際コミュニケーション英語能力テスト)換算で500
点台となっている。

 現在、ATR−MATRIXは携帯電話やPDA等の小型携帯情報端末での利用を
想定したネットワーク型音声翻訳システムに向けて研究・開発が進められている。A
TR音声翻訳通信研究所の担当者に聞いたところ「アシモのようなロボットもコンピ
ューターで動く以上、搭載は不可能ではないが集音マイクや音響モデルの研究・開発
が必要となる」という。

 以上を踏まえてみると、たとえアシモにATR−MATRIXを搭載したとしても
集音マイクや音響モデルの研究・開発が必要で、そのままでは使えないことがわかっ
た。ただ、アシモが簡単な受け答えをしている場面をみると、人間型通訳ロボットの
実現もそう遠い未来のことではないと実感する。現場の開発者がその気になれば数年
後くらいには登場してくるかもしれない。(平岩 大樹=通訳翻訳館)

[通訳翻訳館サイトにも掲載されています]

 ◇記事掲載ページ
  http://www.ithouse.net/japanese/column/doc/20020828.htm


<= 書籍紹介 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇『ロボット入門』
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【著者】舘 すすむ
【出版社】筑摩書房
【発刊年月】2002年3月1日
【本体価格】680円 (税抜き)
【ページ数】206p
【ISBN】4480059385
【メモ】ロボット開発の第一線で活躍する著者がロボットの開発史と未来を展望する
【詳細】http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480059385/ithouse-22


■■………………………………………………………………………………………………
■◇『ロボット21世紀』
■■………………………………………………………………………………………………

【著者】瀬名 秀明
【出版社】文芸春秋
【発刊年月】2001年7月1日
【本体価格】860円 (税抜き)
【ページ数】318p
【ISBN】4166601792
【メモ】SF作家である著者が広範な取材活動を通じてロボット開発と未来を探る
【詳細】http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4166601792/ithouse-22


<= 編集後記 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「秋のおとずれ」
■■………………………………………………………………………………………………

 編集部のひらいわです

 灼熱の夏も終わり、秋の涼しい風が吹くようになりました。夕方になると虫の音が
聞こえてきます。「あつい、あつい」と唸っているうちにもう秋になってしまいまし
た。この前、ある翻訳者の方と話をしていて「夏、この業界は閑散期ですね〜」なん
てことを言われていました。

 通訳者・翻訳者の方も秋にむけて「本格始動〜!」と気合を入れている方も多いハ
ズ。最近、なんとなく日本経済の復活を肌で感じています。日産自動車のフェアレデ
ィーZ、ホンダのアシモ、スクウェアのファイナルファンタジーなど80年代に感じ
た「わくわく感」を感じています。

 いろいろなところで「ニッポン変わったなぁ」と思うことが多くなりました。皆さ
んの周りはどうでしょうね?。「わくわく感」をどこかで感じていますか?。


<= 投稿募集 =>――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇「あなたからの投稿を掲載します」
■■………………………………………………………………………………………………

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取り上げ多くの方々と情報共有するべく投稿原稿を幅広く取り上げております。応募
の資格は「通訳翻訳ビジネスレポート」の読者であればどなたでも応募いただけます


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ての責任は一切負いかねますのでご了承ください。なお、応募原稿全てを掲載したい
ところですが編集部が掲載を判断したものに限らせていただきます。

 原稿は下記の体裁でお送りください。掲載の成否は1週間以内に必ずご連絡いたし
ます。採用させていただいた原稿は通訳翻訳館ウェブサイト「投稿コラム」に掲載し
「通訳翻訳ビジネスレポート」メールマガジンにも掲載させていただきます。なお将
来的に「投稿コラム」は出版物として出版する可能性もありますのであらかじめご了
承ください。

 応募原稿体裁―「通訳」または「翻訳」をキーワードに政治・経済・文化などにつ
いてのあなたご自身のご意見を1行全角38字詰め、総字数1000字〜2000字(見出しを
含む)にまとめ、下記アドレスへお送りください。メールアドレスのみの匿名による
応募も受け付けますが会社名、氏名、メールアドレス、ホームページURLの表記を
ご希望の方は記入ください。

 原稿の成否に関するお問い合わせ、及び成否の理由についてのお答えは一切できま
せんのでご承知おきください。お手数ですが、送信メールの件名には必ず「投稿」と
いう文言を記入してください。

 随時募集いたしております、奮ってご応募ください。 
 投稿先メールアドレス:column@ithouse.net


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