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通訳翻訳ビジネスレポート No.26 2004/04/16 投稿:言葉は生き物
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◆━2004/04/16 第0026号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

◇◇通訳翻訳ビジネスレポート◇◇
    http://www.ithouse.net/
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◇目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<投稿記事>
 ◆「言葉は生き物」高間一平(ドイツ語通訳者)

<書籍紹介>
 ◆『やればわかるやればできる』小倉昌男(著)
 ◆『富のピラミッド』レスター・C・サロー(著) 山岡洋一(訳)
 ◆『ブランド・マインドセット』デューン・E・ナップ(著) 阪本啓一(訳)
 ◆『人に振りまわされずに生きる13の法則』ヨーゼフ・キルシュナー(著) 畔上司(訳)

<編集後記>
 ◆「春のかおり」平岩大樹(通訳翻訳館)

<投稿募集>
 ◆「あなたからの投稿を掲載します」


<= 投稿記事 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「言葉は生き物」
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 先日ドイツのZDF放送の番組でチャップリンの娘さんが登場、参加者がある行動
を賭け、成功するかどうかを有名人が賭けをします。賭けに負けた有名人は罰則を事
前に司会者に告げ決めておいたことを負けた場合にカメラの前でしなければなりませ
ん。

 チャップリンさんはその参加者に“ I cross my finnger ”
指をクロスしていますよと英語で話したのを、ドイツ人の同時通訳の方は“ Ich
 Drucke meine Dame ”親指を握っていますと即時に通訳されて
のには感激しました。意味はどちらもあなたが成功することをお祈りしていますとで
も訳すべきだとおもいます。

 通訳は翻訳よりも表向きは簡単だと自分は思います、いってしまったら終わりです
、後は通訳ではなく弁解することにならないことが上手な通訳です。翻訳は考える時
間と調べる時間がありますから難しいとおもいます。

 時々、自分も考えすぎてどのように翻訳すべきか考えてしまいます。翻訳会社は間
違えがなければいいのかも知れませんが、単に単語の間違えのことをいっているので
はありません。自分は32年のドイツ生活で得た実生活からのドイツ語通訳ですので
、肩書きなどはありません。

 Diplomを取得された通訳のかたがたには頭があがりません。そのかたがたの
勉強する努力は自分はしていなかったのだと自覚しています。そんな中で先日とても
いやな思いをしてしまいました。

 日本からこられて通訳につかれた方なのですがDiplomと学士号をお持ちなの
ですが、そのドイツと日本の方の話がかみ合っていないのが、そばにいて痛感してし
まったのです。何度か口をはさみたかったのですが……。

 要するにその方の通訳は日本語がベースのため日本語的なドイツ語の話し方で、ド
イツ人にはその彼女のつかった単語がどのような意味で使ったのか理解できなかった
そうです。

 またドイツ人と日本の方の話の内容が通訳の方が理解できなかったのではないでし
ょうか? 後日、そのドイツの方とこの催し物がきっかけで、居酒屋で飲みましたが
、何度もそのときの話をされ、できれば日本の方に伝えてほしいといわれています。

 なぜ三島幸男が川端康成の著を翻訳して川端がノーベル賞をもらえたのでしょう、
ロシアの歴代首相がいつも同じ通訳をつかっているのでしょうか? ゴバチョウフ首
相が東ドイツで時に遅れるものは時が罰すると言うような発言をして、ドイツ人が感
激したことがありました。

 しかし後に彼はドイツでのインタビューで、あたしはそのような単語は使っていな
いが通訳が私のロシア語の意味を実にうまくドイツ語化したんだ、といっていました
。とかく責任問題をあげる今日、私は内容で判断されるべき異国語の仲立ちを続けて
いきたいと思います。

 最後にこの件に似た事件のお話です。ある日本の音響会社の社長さんが欧州の販売
店会議で当時まだユーロに統一されていない時期でしたが、“われわれは1ミリオン
ビジネスを目標にしましょう”と英語で提案されました。

 早速イタリアの代理店から“われわれは毎日1ミリオンビジネスを達成している”
と回答があり、欧州の参加者はみないっせいに大爆笑でした。きょとんとしていたの
はどこの方でしょうかはいまさら言わなくてもわかっていただけると思います。

 私が言いたいのは言葉は生き物、生活から出ているので辞書だけの勉強ではまこと
に陳腐な通訳になりかねないことをわれわれ通訳が自覚しないと恥をかいてしまうこ
とになるのではないでしょうか。

(高間一平=ドイツ語通訳者)

 ◇高間一平
  1952年東京生まれ。通訳、添乗、業務仲介などを行なうドイツ語通訳者。現
  在ドイツのレングリースに在住。http://www.takama.de takama@epost.de


[この記事は通訳翻訳館ウェブサイトにも掲載されています]

 ◇掲載記事
  http://www.ithouse.net/japanese/column/doc/20040416.htm

 ◇いままでの記事一覧
  http://www.ithouse.net/japanese/column/box.htm


<= 書籍紹介 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇『やればわかるやればできる』
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【著者】小倉 昌男
【出版社】講談社
【発刊年月】2003年05月26日
【本体価格】1680円 (税込)
【ページ数】301p
【ISBN】406211870X
【購入】http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/406211870X/ithouse-22

──────────────────────────────────────
自らには甘く、他人には厳しいのが人間の通弊である。しかし面と向かって言うとき
には、心にもなく褒めるのが世間というもの。だまされてはいけない。このギャップ
に気づかぬ人は不幸である。自らに厳しく、謙虚に反省することは、成長のため何よ
りも必要なことだと思う。
                           本文260pより抜粋
──────────────────────────────────────

 著者は「クロネコヤマトの宅急便」で知られる現ヤマト運輸をつくりあげた経営者
。現在、ヤマト運輸の経営から退き、障害者の自立支援を目的とするヤマト福祉財団
の理事長を務めている。

 本書はヤマト運輸の社内報「ヤマトニュース」に毎月掲載されたコラムを一冊にま
とめたものである。社内に蔓延した形式主義、ごまかしの体質、大企業病の兆候など
ヤマト運輸が直面する数々の問題を指摘、トップとしてどのように対処し、解決する
つもりなのかが語られている。

 真心と誠意だけでは優れたサービスにはならないと著者はいう。正しい心を持ち、
良心に恥じない行動をもって、お客さまの気持ちに応えなければ激しい競争に勝ち抜
けない。どんな零細な個人商店であっても、他人よりもよく働けば商売は繁盛し、数
年で中小企業の域に達するものだと綴っている。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


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■◇『富のピラミッド』
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【著者】レスター・C・サロー
【翻訳】山岡 洋一
【出版社】ティビーエスブリタニカ
【発刊年月】1999年10月29日
【本体価格】1890円 (税込)
【ページ数】371p
【ISBN】4484991160
【購入】http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484991160/ithouse-22

──────────────────────────────────────
富を創造するには、現在よりも将来を重んじなければならない。将来はつねに将来に
あり、将来が現在になることはない。しかし、何かを決定する際には、将来が重要な
役割を果たす。将来が現在を制約する。将来のために、現在を犠牲にしなければなら
ない。
                           本文294pより抜粋
──────────────────────────────────────

 本書は資本主義が持つ長所と欠点を整理し、より豊かな社会を築くためには何が必
要なのかを分析したものである。人間主体の頭脳産業が台頭するなかで企業、個人は
どのような新環境に適応しなければならないのか、社会制度の歴史を紐解きながら新
世界の姿を明らかにしていく。

 躍動する社会を築くためには、きたるべき新世界のビジョンを持ち、ビジョンに基
づいて社会を再構築する力が必要になると著者はいう。欠点を知り、限界を認めるこ
とは、飛躍的な発展を可能にするともいう。

 過去の成功を破壊するリスクをとり、変わることにおそれず、ひるまない社会だけ
が、さらに強い社会になる。同じように企業、個人も過去の成功を破壊するリスクを
とり、変わることができる者だけが、さらに強くなるのだと語っている。

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   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


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■◇『ブランド・マインドセット』
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【著者】デューン・E・ナップ
【翻訳】阪本 啓一
【出版社】翔泳社
【発刊年月】2000年8月1日
【本体価格】2100円 (税込)
【ページ数】461p
【ISBN】4881358669
【購入】http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4881358669/ithouse-22

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本当に成功するブランドは、顧客のこころの眼のなかで、ユニークなポジションを占
めているものだ。顧客からの信頼があるブランドの、強力でこころに訴えかける特長
は、競合ブランドとの間の価格や製品仕様の違いを超える。
                          本文176pより抜粋
──────────────────────────────────────

 著者はホリデー・インやウェスティンホテルなどでブランドアドバイザーを務めた
ブランドコンサルタント。現在、ブランドストラテジー社のCEO。本書はブランド
を選らぶ顧客の視点、消費者の視点、生活者の視点に着目したブランド構築方法を説
いている。

 顧客がブランドを選ぶ動機、心理、基準はどのようにして生まれ、企業のどのよう
な活動によって強化されていくのかを明らかにしている。サービスや製品を差別化す
るだけでなく、ブランドにどのような特長をあたえるべきか。

 ブランドを選びサービスを利用してくれる顧客にどのような顧客サービスを提供し
、どのような関係を築くことがブランド構築に結びつくのかが書かれてる。ブラント
を成功させる2つのコンセプトは見逃せない。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


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■◇『人に振りまわされずに生きる13の法則』
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【著者】ヨーゼフ・キルシュナー
【翻訳】畔上 司
【出版社】主婦の友社
【発刊年月】2000年04月25日
【本体価格】1680円 (税込)
【ページ数】205p
【ISBN】4072272299
【購入】http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4072272299/ithouse-22

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「わたしは自分の目標や夢を実現しようとしても、なぜいつも諦めることが多いのか
」という問いに対する答えはこうなる。「あなたがそれをできなかった原因は、実行
に移す際に無心になれなかったからだ」。雑念にとらわれていては、成功はおぼつか
ないのである。自分のやりたいことをできない人は大勢いる。中途半端だからだ。
                           本文142pより抜粋
──────────────────────────────────────

 本書は「自分らしく生きる」とはどういうことなのか、どうすれば「自分らくし生
きる」ことができるのかを解説したものである。自分が思い描いたとおりの人生を実
現させるには、学校、会社、世間から押しつけられる常識、幻想、謀略を見抜き、無
視すればいいと著者はいう。

 他人にどう思われようと、世間から何を言われようと、気にするなともいう。病気
、将来への不安、死を恐れず、「今」を生き、「今」に集中すればいい。押しつけら
れた常識、幻想、謀略を超えて、リスクに挑戦し、自分がもつ想像力の全てを注ぎ込
んで自分独自の道を歩めと。

 夢の実現を妨害しているのは、自分自身の心だという。夢を実現したいのなら、自
分の心を変え、他人からバカにされても、やり抜くだけの決意と覚悟を持たなければ
ならないと綴っている。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
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<= 編集後記 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇「春のかおり」
■■………………………………………………………………………………………………

 ねりまの石神井公園・三宝寺池には「ねりまの名木」が14本もある。ヤマザクラ
、コブシ、ムクノキ、シラカシ、ラクウショウ、メタセコイアなどがある。どれも見
事な大木で、木の高さは20メートル、幹の太さは2メートルちかいものばかりだ。

 さくらの開花につづき、ラクウショウ、メタセコイアにも緑が戻ってきた。芽がで
たばかりの新葉をみていると、木々の生命力、大自然のすばらしさに心を奪われる。

 マイナスイオンを人工的に作りだす空気清浄機やエアコンが人気商品になっている
。しかしながら、本物の森林が作りだすものにはかなわない。自然の営みには優しさ
、厳しさ、豊かさ、残酷さも含まれている。

 自然は何も隠さない。春がくれば花が咲き、新しい生命が生まれる。秋になれば木
々は丸裸になり、弱ったものは寒さと餓えで消えていく。そう考えながら、「春のか
おり」をいっぱい吸って深呼吸してみると、なんともいえない気分になる。

(平岩大樹=通訳翻訳館)


[編集後記は「館長室だより」として通訳翻訳館ウェブサイトに掲載しています]

 ◇編集後記(館長室だより)
  http://www.ithouse.net/japanese/tayori/20040416.htm

 ◇いままでの編集後記一覧(館長室)
  http://www.ithouse.net/japanese/director.htm


<= 投稿募集 =>――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇「あなたからの投稿を掲載します」
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