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通訳翻訳ビジネスレポート No.29 2004/05/21 投稿:大変革期
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◆━2004/05/21 第0029号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

◇◇通訳翻訳ビジネスレポート◇◇
    http://www.ithouse.net/
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◇目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<投稿記事>
 ◆「大変革期」平岩大樹(通訳翻訳館)

<書籍紹介>
 ◆『パーネ・アモーレ』田丸久美子(著)
 ◆『自分をあと一メートル深く掘れ!』新渡戸稲造(著) 竹内均(編)
 ◆『市場対国家(上)』D・ヤーギン J・スタニスロー(著) 山岡洋一(訳)
 ◆『コトラーの戦略的マーケティング』フィリップ・コトラー(著) 木村達也(訳)

<編集後記>
 ◆「イメージトレーニング」平岩大樹(通訳翻訳館)

<投稿募集>
 ◆「あなたからの投稿を掲載します」


<= 投稿記事 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇「大変革期」
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 みてくれは立派だが、中身は腐っている。それが、いまの日本だ。日本の国家財政
に興味のある人、人口動向に興味のある人なら、日本から逃げ出したくなるほど、ひ
どい現実を知っている。実際、海外に逃げ出す準備をしている人もいれば、海外に逃
げ出してしまった人だっている。

 日本がやりとげた戦後復興とそれをささえてきた社会制度、社会組織が崩壊した。
年金制度の崩壊は、それを象徴している。マスメディアは「崩壊するかもしれない」
なんてなことをいっている。だが、そういっている人ほど、崩壊したことを誰よりも
、よく知っている。

 日本の国家理念はどこかに消え、聞こえのいいキャッチコピーだけがひとり歩きし
ている。年金制度の崩壊は、いまの日本がかかえる問題をすべて反映している。ハッ
タリ、ごまかし、先送り、テクニック、幻想。すべてそろっている。

 おかしな兆候はいくつもあった。家庭崩壊、学級崩壊、リストラ、大量自殺など。
危険信号はいくつも点滅していた。どこかおかしい。だが、どこが、どうおかしいの
かわからない。多くの人が、そう感じていた。

 ひとつの時代が終わったのだ。常識だったことが常識ではなくなり、あたり前だっ
たことがあたり前ではなくなる。ハッタリ、ごまかし、先送り、幻想をばらまくのは
、日本の悪癖だ。

 わるいことに、やってはいけないときにかぎって、その癖がでる。そして崩壊する
まで、ごかましをやり続ける。そんな事例が日本の歴史には、いくつもある。太平洋
戦争は、その典型的な例だ。

 太平洋戦争時の日本では、天皇は「神」だった。数百年も前のことじゃない。負け
るとわかっていながら、戦争をやり続けた。どこかおかしい。だが、どこが、どうお
かしいのかわからない。多くの人が、そう感じていた。このときもハッタリ、ごまか
し、先送り、テクニック、幻想がすべてそろっている。

 ひとつの時代は終わった。だが、すべてが終わったわけじゃない。あたらしい時代
がはじまる。まだ輪郭しかみえないが、いずれはっきりと見えてくる。大変革期は不
安と恐怖によって想像力が萎縮してしまう。だが、想像力を発揮し、あたらしい日本
をつくる人たちが生まれるのは、この大変革期だ。

 大変革期をオモシロイと感じるか、それとも怖いと感じるかで差がでる。オモシロ
イと感じれば行動、考え方、態度がすべてかわる。怖いと感じてしまえば、行き着く
先は絶望しか待っていない。

 非主流派が主流派に、非常識が常識に、空想が現実に、バカにされていた考え方が
権威をもつようになる。社会のあり方、政治経済のしくみ、ビジネスのやり方が根底
からかわる。それが、大変革期だ。

 海外にいって異文化体験をした人には、ふたつのパターンがある。帰国する人、し
ない人だ。日本の大変革期は、そう何度もあるわけじゃない。海外にいってしまった
人、本気で帰国することを検討した方がいい。なんせ、大変革期はオモシロイ。想像
力さえあれば、なんだってできる。

(平岩大樹=通訳翻訳館)


[この記事は通訳翻訳館ウェブサイトにも掲載されています]

 ◇掲載記事
  http://www.ithouse.net/japanese/column/doc/20040521.htm

 ◇いままでの記事一覧
  http://www.ithouse.net/japanese/column/box.htm


<= 書籍紹介 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇『パーネ・アモーレ』
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【著者】田丸 久美子
【出版社】文藝春秋
【発刊年月】2001年7月15日
【本体価格】1,750円 (税込)
【ページ数】290p
【ISBN】4163575901
【購入】http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163575901/ithouse-22

──────────────────────────────────────
通訳とて人間である。時には分からない単語もあるし、言いまわしが余りに複雑だっ
たり、だみ声の方言だったりして、嘘をつかざる得ない状況も出てくる。特に駆け出
しで、世間の仕組みや道理が理解できていないときには、よく嘘をひねり出していた
。 
                           本文30pより抜粋
──────────────────────────────────────

 著者はフリーのイタリア語会議通訳者、翻訳者。東京外語大学イタリア語科在籍中
よりイタリア人観光ガイドなどの外国人観光ガイドをこなし、大学卒業とともにフリ
ーのイタリア語通訳者・翻訳者として独立。イタリア語通訳として活躍中である。

 本書はイタリア語通訳者として日本人とイタリア人の異文化交流に立ち会ってきた
著者の通訳軌跡を一冊にまとめたものである。会議通訳、通訳ガイド、エスコート通
訳、放送通訳の修羅場をくぐりぬけてきたベテランイタリア語通訳者の知られざる本
音が綴られている。

 第3章「シモネッタ以前」では著者が志を立てて通訳者になるまでの道のりが、第
4章「通訳ア・ラ・カルト」では通訳という仕事に対する著者の姿勢、通訳者に求め
られる資質などが述べられている。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


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■◇『自分をあと一メートル深く掘れ!』
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【著者】新渡戸 稲造
【編集】竹内 均
【出版社】三笠書房
【発刊年月】2001年3月15日
【本体価格】1,470円 (税込)
【ページ数】247p
【ISBN】4837918786
【購入】http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837918786/ithouse-22

──────────────────────────────────────
人がその生涯のなかで遭遇する物事は、善意にも悪意にも解せられるものが多く、物
そのもの、事のそのこと自体は絶対的に善でもなく悪でもない場合が多い。したがっ
て人生なるものはめいめいの心の置きよう、すなわち心のもちようによって、どうに
でも取れる。世の中がうるさいと思えば、いたたまれないほどうるさいし、結構だと
思えば、御礼の申し上げようもないほどに結構になる。
                            本文31pより抜粋
──────────────────────────────────────

 著者はアメリカ、ドイツで農政学を学び帰国後、東京帝大教授、東京女子大学学長
を務めた人で教育者。1933年、カナダで病没。1900年、アメリカで出版され
た英文の著書『武士道』は名著として評価が高い。

 本書は大正元年(1912年)に出版された『世渡りの道』を現代仮名遣いに再編
集したもので、新渡戸流「人生哲学」の書となっている。出版されたのは大正時代で
あるにもかかわらず、現在を生きる現代人にも役に立つ。

 原著の題名『世渡りの道』からもわかるように仕事や生活で起こる様々な場面を想
定して、その世渡りの術を説いている。当時の国際人たる見識の高さが本書の随所に
現れている。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


■■………………………………………………………………………………………………
■◇『市場対国家(上)』
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【著者】ダニエル・ヤーギン ジョゼフ・スタニスロー
【翻訳】山岡 洋一
【出版社】日本経済新聞社
【発刊年月】1998年11月18日
【本体価格】1890円 (税込)
【ページ数】397p
【ISBN】4532162785
【購入】http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532162785/ithouse-22

──────────────────────────────────────
アジアの成功は、政府の介入と市場の力のバランスによって実現されたものであり、
この点は国によってさまざまな違いがあるが、アジアに特有で、独特である。市場と
国、企業と政府が、共通の目的に向かって調整をはかりながら、「ハングリー精神」
と呼ばれる勤労意欲を背景に、それぞれの役割を果たした。
                           本文278pより抜粋
──────────────────────────────────────

 本書は第二次大戦後の市場と国家のあり方が、どのような変遷をとげて現在にいた
っているのかを分析したもの。14世紀からはじまるグローバル化は、世界大戦と東
西冷戦によって中断されたものの、ひとつの世界、ひとつの市場に向かって動いてい
ると著者らはいう。

 戦争によって破壊され、荒廃した経済を立て直すために導入された政府主導、国家
主導型経済。大恐慌による大量失業者をなくすためにつくられた社会制度と社会組織
。戦後復興とともに衰退し崩壊していった理念、思想、考え方がどのようなものであ
ったのかを明らかにしている。

 東アジアの経済発展を刺激し、その模範となった日本の戦後復興とはどんなもので
あったのか。戦後日本をつくったソニーの盛田昭夫、ホンダの本田宗一郎が何をした
のか。信念、思想、哲学を持った指導者と指導力がどれほど重要なものとなったのか
を検証している。

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   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


■■………………………………………………………………………………………………
■◇『コトラーの戦略的マーケティング』
■■………………………………………………………………………………………………

【著者】フィリップ・コトラー
【翻訳】木村 達也
【出版社】ダイヤモンド社
【発刊年月】2000年02月17日
【本体価格】2310円 (税込)
【ページ数】370p
【ISBN】4478501769
【購入】http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478501769/ithouse-22

──────────────────────────────────────
マーケティングとは、学習ゲームである。意思決定を行い、結果を目のあたりにし、
その結果から学ぶ。そうして、意思決定に長けていく。原理的には、これまで長い間
マーケティングに携わり、失敗からより多くのことを学ぶものこそ、最高のマーケタ
ーである。
                           本文296pより抜粋
──────────────────────────────────────

 著者はノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院でインターナショナル・マーケテ
ィングを担当する教授。マーケティング・コンサルタントとしてIBM、GE、AT
&T、フォード、シェルなど米国一流企業を多数クライアントとして抱える。
 
 本書は、どんなビジネスでも必要となるマーケティングの基礎知識を体系的に学ぶ
ことができるマーケティング入門書。大企業が行なう綿密なマーケティングプランも
含まれるので、それぞれのビジネスに合わせて必要なところだけを読めばいい。

 差別化や売り込みポイントはどうすればいいのか。既存顧客をどう扱えばいいのか
。米国一流企業の優れたマーケティング事例を取上げ、たえず変化していく市場で生
き残り、利益を上げるためのキーポイントが書かれている。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


<= 編集後記 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「イメージトレーニング」
■■………………………………………………………………………………………………

 想像力を鍛える方法にイメージトレーニングがある。一流のプロスポーツ選手がと
りいれて訓練しているのは常識だし、一流といわれる人たちは無意識のうちにイメー
ジトレーニングをやっている。

 イメージトレーニングと聞くと、なんとなくお手軽で軽薄は感じがする。だが、想
像力を鍛えるには、いい訓練になる。手引き書もたくさんあるので、やる気があれば
すぐにはじめられる。興味があれば、アマゾンで「イメージトレーニング」と検索し
てみればいい。

 想像力を鍛えて、創造力にするには常識を越えた発想が必要になる。発想だけでな
く、行動力、実行力も必要になるが、イメージトレーニングで想像力を鍛えることか
らはじめてもいい。

 フリーランスなら休憩時間をつくっていくらでもできる。イメージトレーニングは
気分転換にもなるし、一度やってみても損じゃないと思う。とくに必要なもの、買わ
なければいけないものもないし。

(平岩大樹=通訳翻訳館)


[編集後記は「館長室だより」として通訳翻訳館ウェブサイトに掲載しています]

 ◇編集後記(館長室だより)
  http://www.ithouse.net/japanese/tayori/20040521.htm

 ◇いままでの編集後記一覧(館長室)
  http://www.ithouse.net/japanese/director.htm


<= 投稿募集 =>――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇「あなたからの投稿を掲載します」
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取り上げ多くの方々と情報共有するべく投稿原稿を幅広く取り上げております。応募
の資格は「通訳翻訳ビジネスレポート」の読者であればどなたでも応募いただけます


 原稿内にはご自身のホームページの表記も認めますが、表記によるトラブルについ
ての責任は一切負いかねますのでご了承ください。なお、応募原稿全てを掲載したい
ところですが編集部が掲載を判断したものに限らせていただきます。

 原稿は下記の体裁でお送りください。掲載の成否は1週間以内に必ずご連絡いたし
ます。採用させていただいた原稿は通訳翻訳館ウェブサイト「投稿コラム」に掲載し
「通訳翻訳ビジネスレポート」メールマガジンにも掲載させていただきます。なお将
来的に「投稿コラム」は出版物として出版する可能性もありますのであらかじめご了
承ください。

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応募も受け付けますが会社名、氏名、メールアドレス、ホームページURLの表記を
ご希望の方は記入ください。

 原稿の成否に関するお問い合わせ、及び成否の理由についてのお答えは一切できま
せんのでご承知おきください。お手数ですが、送信メールの件名には必ず「投稿」と
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