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通訳翻訳ビジネスレポート No.72 2005/12/08 投稿:耳だけの語学
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◆━2005/12/08 第0072号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

◇◇通訳翻訳ビジネスレポート◇◇
    http://www.ithouse.net/
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◇目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<読者投稿>
 ◆「耳だけの語学」高間一平(ドイツ語通訳者)

<書籍紹介>
 ◆『今日の芸術』岡本太郎(著)

<館長室だより>
 ◆「読者との接点」平岩大樹(通訳翻訳館)

<投稿募集>
 ◆「あなたからの投稿を掲載します」


<= 読者投稿 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「耳だけの語学」
■■………………………………………………………………………………………………

 ドイツ、ミュンヘンで通訳をしている者として投稿します。先日ある旅行会社の依
頼で、日本からの技術研修団体の通訳を依頼されました。私は主に研修旅行、技術関
連、取引関連の通訳を担当をしています。すでに研修のため、1週間を参加者の方と
現地北ドイツに泊り込みで出張、寝泊りから週末のお世話までしてきました。

 最近、この種の仕事の依頼が多くなり旅行会社から「先方から英語でもできるか?
」という質問があるとの問い合わせがよくきます。その理由を伺いますと「以前添乗
通訳に依頼したが、どうも話の内容が合わない、回答に筋が合わないところがある」
などで英語ならば依頼主も少しはチェックができるからだそうです。

 この原因は依頼主にもあると思います。添乗通訳は多くの場合、観光添乗員で技術
研修添乗通訳というのは私の知っている範囲では数少ない方がおやりになっているの
みです。また添乗通訳さんは添乗ならできるが技術には興味のない方が多く、その場
でやり過ごしてしまえば……という安易な方も多く見うけられます。 

 通訳の方と、添乗通訳には差があり、案内をできない方も多く、旅行会社は「仕事
」と「旅行」に別な方を依頼しなければなりません。しかし、研修団体の皆さんはで
きれば朝起きてから寝るまで、同じ方がお世話したほうが安心でしょう。計画や行程
の相談もその通訳とすべての話が通るわけですし。

 さて通訳の話に戻ると、私が以前勤めていた商社のCPU課で経理プログラムを作
るために元会計事務所の方を引き抜きました。その方にプログラミングを教え、SO
FTとして現実に使えるものができました。通訳でも同じではないでしょうか、研修
内容が専門性の高いものの場合、言葉の理解よりも内容に通じている通訳のほうが、
満点に近い通訳をすると思います。
 
 そこで資格などの成績だけでなく、専門分野の知識もある程度の評価対象にすべき
です。また現地での生活と活動経験が、耳だけの語学ではない知識があるのでその点
も加味されるべきです。実際に欧州での通訳は、学問だけではなく実技としての通訳
も考慮されています。

 話を元に戻すと、旅行通訳は「観光」と「研修」で区別されるべきなのです。また
、この種の通訳業務をされている方も「観光」と「研修」の区別を自覚し、信用を落
としかねないときは他の方へ仕事を回す勇気も必要でしょう。 

 話を始めに戻します。今回の通訳では、もちろん旅行の添乗員として食事の通訳、
通過地点での簡単な案内通訳もしました。研修目的で、ある関連施設に飛び込みで行
き、その場で交渉して見学をさせてもらったり、双方の話す内容を理解してから通訳
(事前勉強も含め)したり、必要ならば通訳する単語に説明も加えました。

 たとえば、「CAN−BUSを使ってエンジンをコントロ−ル」と単語そのままで
はなく、もしCAN−BUSの意味が理解できていないことがわかれば、CAN−B
USとは「エンジンコントロ−ル向けに使われる、デジタル信号化されているデータ
ーが載っている回線」であること、エンジンに関連する付属品がこれにつながる可能
性もある理由まで説明しないと、単に聞いただけの説明で終わってしまいます。

 最後に以前勤めていた音響関連の翻訳で、スピーカーのフレームを業界では「バス
ケット」と言っています。「当社のバスケットはアルミダイキャストで作られていま
す」という台詞を、「当社の買い物籠はアルミダイキャストでできています」と通訳
された添乗通訳の方がいました。確かに、単語としては正しいのですが。

(高間一平=ドイツ語通訳者)

 ◇高間一平
  1952年東京生まれ。ドイツで通訳、添乗、業務仲介などを行なっているドイ
  ツ語通訳者。ドイツ、ミュンヘンから南に70キロメートルのレングリースに在
  住。http://www.takama.de takama@epost.de


[この記事は通訳翻訳館ウェブサイトにも掲載されています]

 ◇掲載記事
  http://www.ithouse.net/japanese/column/doc/20051208.htm

 ◇いままでの記事一覧
  http://www.ithouse.net/japanese/column/box.htm

 ◇記事を投稿する
  http://www.ithouse.net/japanese/column/send.htm


<= 書籍紹介 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇『今日の芸術―時代を創造するものは誰か』
■■………………………………………………………………………………………………

【著者】岡本 太郎
【出版社】光文社
【発刊年月】1999年03月20日
【本体価格】520円 (税込)
【ページ数】258p
【ISBN】4334727891
【購入】http://www.ithouse.net/japanese/ac/bk_4334727891.htm

──────────────────────────────────────
自分が自分自身で思いこんでいる自分の価値というものを捨てさって、自分の真の姿
をはっきりさせ、ますます自分自身になりきるということ、それがまた、じつは、お
のれの限界をのり越えて、より高く、より大きく自分を生かし、前進させてゆくこと
なのです。自分の姿をありのままに直視することは強さです。
                           本文165pより抜粋
──────────────────────────────────────

 本書は、岡本太郎が「真の芸術とは何なのか」を語ったものである。真の芸術とは
、二度とくりかえすことのない創造だと岡本太郎はいう。なにも、絵画や音楽だけの
話しではなく、ひとり一人の人生そのものも芸術になりえるのだと。

 真の芸術は、いまあるできあいの「形式」、「型」、「生き方」を否定するところ
から生まれるのであって、必ず激しい新旧の対立をうみだす。新しいものが、古いも
のを打ち倒し、古い権威をくつがえすことによって歴史はつくられてきたし、新しい
世代が古い世代をのりこえてゆかねばならないのだと。

 真に生きようとすれば、かならず壁にぶちあたる。いまある常識、惰性的な習慣、
モラルに真っ向から挑み、自分自身の考え方や価値観にも挑まねばならない。社会と
対決し、無と対決し、自分という人間を創りださなければならないと書き残している


 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


<= 館長室だより =>―――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「読者との接点」
■■………………………………………………………………………………………………

 翻訳家、山岡洋一さんがはじめる古典翻訳塾の説明会にいってきた。説明会といっ
ても、古典翻訳塾への入塾説明会なので、入塾するつもりのない人間が出席するのは
おかしいのだけれど、古典翻訳塾そのものに興味があるということで許可してもらっ
た。

 無理をいってでも、古典新訳の動向や現状がどうなっているのか、現役の出版翻訳
家から直接聞きたかったし、聞かねばならないと思った。説明会には出版社の人もき
ていたので、出版社が古典新訳をどう考えているかなどの話も聞くことができた。

 現役の出版翻訳家に直接会える読者というのは少ないのかもしれない。いや、少な
いだろう。なんせ、翻訳家と会う機会などないのだから。大型書店で、作家と一般読
者の対談企画なんてのが行われているが、翻訳家との対談はめったにない。

 まあ、作家でもあり翻訳者でもあり大学教授でもあるというような人は人気がある
ようだけれど。翻訳家と一般読者との接点をどうつくっていくか、出版社や書店だけ
でなく読者もいっしょになって考えていかなければならない。そう思った。

(平岩大樹=通訳翻訳館)


[館長室だよりは通訳翻訳館ウェブサイトにも掲載されています]

 ◇館長室だより(「古典翻訳塾説明会場」などをデジカメで撮影しました)
  http://www.ithouse.net/japanese/tayori/20051130.htm

 ◇いままでの館長室だより一覧(館長室)
  http://www.ithouse.net/japanese/director.htm


<= 投稿募集 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「あなたからの投稿を掲載します」
■■………………………………………………………………………………………………

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取り上げ多くの方々と情報共有するべく投稿原稿を幅広く取り上げております。応募
の資格は「通訳翻訳ビジネスレポート」の読者であればどなたでも応募いただけます


 原稿内にはご自身のホームページの表記も認めますが、表記によるトラブルについ
ての責任は一切負いかねますのでご了承ください。なお、応募原稿全てを掲載したい
ところですが編集部が掲載を判断したものに限らせていただきます。

 原稿は下記の体裁でお送りください。掲載の成否は1週間以内に必ずご連絡いたし
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含む)にまとめ、下記アドレスへお送りください。メールアドレスのみの匿名による
応募も受け付けますが会社名、氏名、メールアドレス、ホームページURLの表記を
ご希望の方は記入ください。

 原稿の成否に関するお問い合わせ、及び成否の理由についてのお答えは一切できま
せんのでご承知おきください。お手数ですが、送信メールの件名には必ず「投稿」と
いう文言を記入してください。

 随時募集しております、奮ってご応募ください。 
 投稿先メールアドレス:column@ithouse.net


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