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通訳翻訳ビジネスレポート No.50 2005/02/21 投稿:竹島の日
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◆━2005/02/21 第0050号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

◇◇通訳翻訳ビジネスレポート◇◇
    http://www.ithouse.net/
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◇目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<投稿記事>
 ◆「竹島の日」田中モー子(匿名投稿)

<書籍紹介>
 ◆『道をひらく』松下幸之助(著)
 ◆『私の歩んだ道』白川英樹(著)

<館長室だより>
 ◆「学ぶ者の姿」平岩大樹(通訳翻訳館)

<投稿募集>
 ◆「あなたからの投稿を掲載します」


<= 投稿記事 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「竹島の日」
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 いわゆる竹島(韓国での呼称はトクド=独島)の領土問題は、日本・韓国間で、決
着しないまま長い年月が過ぎている。○○年の時点で、こちらの領土だったなどとい
う、過去の資料だけを、いくら出してきても、決定的な解決になりはしない。竹島に
関して、自分達の正当性を意見表明している個人・団体はあるが、両国の主張を冷静
・客観的に紹介し、両国の国民に議論が盛り上がるように橋渡ししている翻訳は、驚
くほどない。

 そんな中で、日本側は、2月22日を「竹島の日」にしようとしている。韓国側は
、10月25日を「独島の日」にしようと、世論が盛り上がり、ウェブ投票も行われ
た。だが、不気味なほどに両国どちらでも、議論は一人相撲の感があった。仕かけて
いる側は、相手国での動きを意識して、自国世論を作ろうとしているはずなのだが、
相手の言い分に対しては、徹底的な「無視」を貫いている。

 なぜ、誰も訳さないのか。議論を喚起しないのか。攻撃が怖いのか。小さな島に、
巨万の宝が埋まっているわけでも、巨大油田があるわけでもない。感情的な問題が多
分に支配している。放っておいて、感情のもつれが悪化することはあっても、自然に
鎮静することはない。あえて矢面に立ち、言葉の違う人々の間で、話し合いを取り持
つ人間がいなければ、永遠に解決しない。
 
 いわゆる北方領土問題に関しては、北海道とロシア側が協力し、ビザ無し交流事業
が長く行われてきた。北方領土と呼ばれる4島に、現在居住しているロシア人がいる
ことを考慮し、日本人の4島訪問、4島居住者の日本受け入れ、ホームステイなどを
通じた交流に加え、今後どうして行けばよいのかを話し合うプログラムも行われた。
ビザなし事業の、企画・運営全般にわたって、質・人数ともに十分なロシア語通訳を
そろえる手配がなされた。
 
 北方領土について、より急進的な解決を望む人もいるし、ロシア側との一切の妥協
を拒んだり、ビザなし交流に反対する人もいたであろう。しかし、ともかくも双方向
の話し合い・交流が行われ、戦争や取り返しのつかない両国の反目に発展せずに、領
土問題を解決に向けて前進させようとする、さまざまな努力が続けられてきた。その
過程において、ロシア語通訳・翻訳者が大きな役割を果たしたことは間違いがない。
 
 竹島(独島)には、生活者としての居住者はいない。自分の利害に関係のないとこ
ろで、観念的かつ感情的な物言いをしている人々も多い。北方領土に比べ、ある意味
、決め事だけですむはずの問題を、これだけこじらせているのはなぜだろうか。政治
家の無能もあるにしても、問題解決に進んで努力する通訳・翻訳者の不在という責任
は、見逃せないほど大きいのではないか。

 「韓流」ブームで、韓国語学習者の数は増えている。それよりずっと以前から、両
国の言葉に通じている人間が、日・露語人口よりはるかに多くいる。にも関わらず、
大きな宿題をそのまま放置してきたのは、私たちの怠慢だ。

 いつまでも子供じみたやり方で、自国民だけを相手に先方の悪口を言っている人々
を、見て見ぬふりで良いのか。一歩ずつ本当の解決に向けた動きをすべきではないか
。通訳・翻訳者たちがその気になれば、止まっていた情報も、心のわだかまりも、確
実に外へ向けて流れ始める。その過程で生じるあつれきをも、本物の交流に変えてい
くのが、私たちの力量であろう。

(田中モー子=匿名投稿)

 ◇田中モー子
  http://www.bu-min.com


[この記事は通訳翻訳館ウェブサイトにも掲載されています]

 ◇掲載記事
  http://www.ithouse.net/japanese/column/doc/20050221.htm

 ◇いままでの記事一覧
  http://www.ithouse.net/japanese/column/box.htm

 ◇記事を投稿する
  http://www.ithouse.net/japanese/column/send.htm


<= 書籍紹介 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇『道をひらく』
■■………………………………………………………………………………………………

【著者】松下 幸之助
【出版社】PHP研究所
【発刊年月】1968年05月01日
【本体価格】914円 (税込)
【ページ数】271p
【ISBN】4569534074
【購入】http://www.ithouse.net/japanese/ac/bk_4569534074.htm

──────────────────────────────────────
時代はかわった。人の考えも変わった。しかし信念に生きることの尊さには、すこし
も変わりはない。いや今日ほど、事をなす上において信念を持つことの尊さが痛感さ
れるときはない。為政者に信念がなければ国はつぶれる。経営者に信念がなければ事
業はつぶれる。そして店主に信念がなければ店はつぶれる。誇りを失い、フラフラし
ているときではない。
                           本文253pより抜粋
──────────────────────────────────────

 本書は松下幸之助が書き残した人生哲学書の中の一冊。経営者として、社会人とし
て、日本人として、人間として、各人のよりより「道」を見つけ、歩んでゆくために
はどうすればよいのか。幸之助は身近な例や先人の歩みを紹介しながら、そのヒント
を提示していく。

 まずは、「志」を立てよと幸之助はいう。本気になって、真剣な思いで、人生のす
べてかけるほどの勢いで「志」を立てよと。どのような困難、苦難が起ころうとも、
世間から無視され、相手にされなくても、うろたえず、あわてるでないと。

 何事もすぐに成長したり、上達したり、うまくいくことなどない。ムリをせず、静
かに時の来るのを待ち、力をたくわえていえばいい。自分の適性というものを見極め
、力のかぎりその本領を生かすことを心がければ、自他ともの幸福が生み出されてく
るはずだと書き残している。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


■■………………………………………………………………………………………………
■◇『私の歩んだ道―ノーベル化学賞の発想』
■■………………………………………………………………………………………………

【著者】白川 英樹
【出版社】朝日新聞社
【発刊年月】2001年02月25日
【本体価格】1050円 (税込)
【ページ数】141p
【ISBN】4022597704
【購入】http://www.ithouse.net/japanese/ac/bk_4022597704.htm

──────────────────────────────────────
これまでにつくられてきた体系は、タケノコが地面を割って、ちょっと顔を出した部
分のようなもので、地面の下には、まだ分からないこと、これからやるべきことがた
くさん隠れている。若い人に教えなければならないことのなかで、いちばん肝腎なの
は、このことだと思います。
                           本文63pより抜粋
──────────────────────────────────────

 著者は「導電性高分子の発見と開発」でアラン・マクダイアミッド、アラン・ヒー
ガーとともに2000年のノーベル化学賞を受賞した工学博士。79年より筑波大学
助教授を務め、2000年に同大学を退官。ノーベル賞受賞により同大学名誉教授と
なった。

 本書はノーベル賞受賞記念講演内容に、著者の生い立ち、化学との出会いなどを書
き加えたものである。博士は、よく観察する、ありのままを観る、本物に親しむ、こ
れが学ぶ上での基本であると指摘する。

 いくら知識をつめこんでも好奇心は育たない。学ぶ力が低下しているのではなく、
好奇心が低下しているのだと。つくられた虚像ばかりをみていても創造性は育たない
。ものごとの仕組みや成り立ちを理解し、新たな考え方を生み出すには実物を見る、
本物に触れる。それが大切なのだと語っている。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


<= 館長室だより =>―――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「学ぶ者の姿」
■■………………………………………………………………………………………………

 名誉も金もいらぬ、「花在れバこそ吾も在り」。そういって植物の研究に没頭した
植物学者が日本にいた。その学者とは、牧野富太郎博士のことだ。牧野博士は94歳
で亡くなるその日まで、植物研究に全身全霊をかけた学者だった。 

 その牧野博士が残した植物園が、となり町にある。昨年、練馬区がつくった一枚の
パンフレットを読んで「牧野記念庭園」が近くにあることを知った。ながいこと練馬
に住んいるが、牧野博士のこと、牧野博士の偉業、牧野博士の庭園のことなど知らな
かった。

 だから「記念庭園」なるものが、なぜとなりの町にあるのか、よくわからなかった
。とはいえ、いってきた。後頭部を殴られるような衝撃を受けて帰ってきた。博士が
残した庭園よりも、博士が書斎兼研究室として使っていた建物に感銘を受けた。真の
学者とは何なのか、真の学問とは何なのか、それを見せつけられた。

 わずか十畳ほどの書斎兼研究室。植物標本や書物が積み上がり、資料の山に埋もれ
ながも研究に取り組んだ博士がいた。「牧野記念庭園」は坪数でいうと662坪あり
、340種の草木が育てられている。春夏秋冬の花を咲かせ、季節ごとに装いをかえ
るこの庭園。学ぶ者は、一度は訪園した方がいい。そう思った。

(平岩大樹=通訳翻訳館)


[館長室だよりは通訳翻訳館ウェブサイトに掲載しています]

 ◇館長室だより(「植物標本の一部」などをデジカメで撮影しました)
  http://www.ithouse.net/japanese/tayori/20050214.htm

 ◇いままでの館長室だより一覧(館長室)
  http://www.ithouse.net/japanese/director.htm


<= 投稿募集 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇「あなたからの投稿を掲載します」
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