遠慮はいらない。翻訳出版を爆破すればいい。敗戦から60年、いや明治維新から130年、この国を支配してきた「死にかけの権威」を爆破するんだ。クズまみれになった「文明の扉」を開けろなんてことをいってんじゃない、ダイナマイトをしかけて粉々にふき飛ばすんだ。
迷っている場合じゃない、要は「つくられた権威」になる勇気と度胸が「あんた」にあるかどうかなんだ。穴蔵にこもってシコシコやっていれば、安心安全というわけにはいかないんだ。全身全霊、己の生命をかけて「つくられた権威」をつかみとり、文明を飛躍に導かなければならない。
役割を終える「死にかけの権威」のように30年も50年も、仮面をかぶってふんぞりかえっているだけで安泰というわけにはいかない。一日一日、いや瞬間瞬間に全方位から挑戦状をたたきつけられる。情熱に火をつけて穴蔵を照らしているだけでは足りないんだ。無尽蔵の情熱を自らの中から引き出し、情熱を爆発させ、未来の闇を照らすんだ。
聞こえないのか、先人たちの声が。もし、聞こえているなら先人たちの声に耳を傾けるべきだ。地獄の底からか、それともあの世からかわからないが、その声が情熱を爆発させる点火プラグになる。
ダイナマイトがどこにあるかだとか、「文明の扉」がどこにあるかだとかいって探す必要なんかない。そう、「あんた」の心のなかにある。よくみてみればいい。なんだったら、ダイナマイトのかわりに、ミサイルでも、レーザーでも、もっと強力な言葉を使えばいい。
「一人じゃ何もできない」だって。そんな「できない理由」を聞いているんじゃない。「一人じゃ何もできない」なんていって群れている人間がいくら集まったところで、何ができるっていうんだ。「一人じゃ何もできない」なんていっているヤツがいくら集まったところで、何も生まれないんだ。
情熱を爆発させ、爆発エネルギーを光エネルギーにかえて未来の闇を照らすんだ。ペンライトで足元を照らせなんてことをいってんじゃない、文明が営々とつくりあげてきたものに挑むんだ。文明が営々とつくりあげてきたものから、新しい価値を引き出し、新たな文明社会を創造するんだ。
どっかのエライだれかじゃない、才能があるあるなんて持ち上げられているだれかさんでもない。そう、それは「あんた」の役割なんだ。役割を終える「死にかけの権威」のかわって、「あんた」が「つくられた権威」になるかどうか、それが問われているんだ。
たなぼた式で「つくられた権威」になれるわけじゃないんだ。「死にかけの権威」と対決しなければならない。「死にかけの権威」を打ち破ってこそ、「あんた」が「つくられた権威」になれるんだ。突破段階でスタミナ切れになっていてどうする。いま、この瞬間にも歴史はつくられているんだ。
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